より豊かな絆のために Hartz®(ハーツ)

堀井隆行のペットの気持ちColumn

住商アグロインターナショナル ハーツ事業部"
Vol.2

キモチもわかる?!猫のひげの役割

著者:堀井隆行
猫のひげは敏感で大切な感覚器!
硬くて太い猫のひげは「触毛」と呼ばれ、上唇、目の上、頬、下顎という顔の部分だけでなく、前肢の手首(手根部)にも生えている

可愛い猫たちの顔を眺めていると、犬に比べて剛毛の“ひげ”がよく目立ちます。硬くて太い猫のひげは「触毛」と呼ばれ、上唇、目の上、頬、下顎という顔の部分だけでなく、前肢の手首(手根部)にも生えています。特に目立つのは、上唇に綺麗に4列に並んで生えている触毛で、上下2列ずつ別々に動かすことができます。ひげの根元(毛根部)はとても発達した毛包(普通の毛の約5倍)に包まれ、たくさんの神経が集まっていて、とても敏感な感覚器としての役割を持っています。

猫たちは、このひげを使って周囲にある物体を感知し、障害物を避けて歩いたり、反射的に目を閉じて保護したり、自分が通り抜けられる範囲をはかったりしています。また、ほんのわずかな圧力も感じ取ることができるため、空気の流れまで感知することができます。猫にとってひげは視覚を補い、焦点の合いにくい自分の周り数cmから十数cmの空間を把握するためにとても大切な感覚器なのです。ですから、猫はひげがないと警戒心や不安が強くなることがあります。特に視覚の効きにくい暗い場所や障害物の多い狭い場所などでは、より影響を受けます。このことから、「猫のひげは切ってはいけない」ということになるのです。

顔を洗う(グルーミング)する猫の様子 顔を洗う猫
猫が顔を洗うと雨は降るのか?

昔から「猫が顔を洗うと雨が降る」と言いますが、本当なのでしょうか。私の知る限りでは、残念ながらそのような統計的なデータはありません。しかし、なぜ先人たちが猫の顔のグルーミング行動と降雨を結び付けて考えたのかを推察することはできます。
体の柔軟性が高い猫は、もともと自分で入念に全身をグルーミングします。前肢を使って顔を洗うように見えるグルーミングも一般的な行動の形で、よく見かけます。つまり、降雨との関係は“偶然”という考え方もできますが、敏感な感覚器のひげが降雨前の湿気の影響を受けて、不快感から顔のグルーミングを誘発していることも考えられるでしょう。また、雷雨の直前に起こる猫のグルーミングは、緊張を和らげる作用があると書かれている文献もあります。

猫は雨が降ることが分かるのかは定かではありませんが、雨の多い季節には猫たちがたくさん顔を洗うのか観察してみるのも猫を飼う楽しみの一つかもしれませんね。

髭の様子からリラックスしている猫
ひげで気分もわかる?

 猫のひげは、立毛筋の働きでよく動きます(特に上唇)。何かに夢中になって興奮しているときや周囲に警戒して緊張しているときなどは、ひげは顔の前方にピンと立ちます。恐怖におびえているときなどは、ひげは顔の後方に倒れるようになり、相手との衝突を避けるためのボディランゲージとして役立ちます。また、リラックスしているときは立毛筋が緩んで、ひげは自然に下方に垂れます。しかし、体調不良で元気がないときもひげは力なく垂れます。このように、ひげを日々観察することで猫の気分や健康状態などを理解するポイントの一つになります。