より豊かな絆のために Hartz®(ハーツ)

堀井隆行のペットの気持ちColumn

住商アグロインターナショナル ハーツ事業部"
Vol.16

子犬を迎える環境づくり

著者:堀井隆行
サークルはどこに置く?

 子犬を家庭に迎えるときに、まず考えなければいけないことは、サークル(子犬の生活空間)をどこに設置するかということです。子犬にとって安心・安全な生活空間を整えてあげることは、将来的に心身が安定した健全な成犬に成長するために不可欠です。それでは、子犬のサークルはどこに置けばよいのでしょうか。

多くの場合、現状の家具の配置や生活動線など飼い主の都合に合わせてサークルの設置場所は決まります。しかし、極力子犬の立場に立ってサークルの設置場所を決めることが重要です。ポイントとして、①家族が集まる(人の目が届く)部屋の中、②部屋の隅、③窓や扉など屋外との境界から離れている、④人の動線から離れている、⑤静かな場所(近くで頻繁に物音がしない)、⑥換気と温度調節が可能、などがあげられます。子犬の立場に立つときに知っておきたいのは、「寂しいだろうから部屋の真ん中に」や「お外が見たいだろうから窓の近くに」などは単なる人の思い込みだということです。これらの考えは、かえって子犬に落ち着かない状況を強いることになるので要注意です。当然やむを得ない事情からすべてのポイントに“Best”な場所を見つけられないこともあるでしょうが、多少家具をずらしてでも“Better”な環境を整えてあげましょう。

サークル内のレイアウトは?

 サークルの設置場所が決まったら、次はレイアウト(寝床とトイレの設定)を考えます。小型犬の飼育率が高い日本では、ほとんどの場合ペットショップで約60×90㎝のサークルの購入を勧められ、サークル内の半分が寝床、半分がトイレのレイアウトになります。しかし、これが子犬の生活環境ストレスとなり、問題行動発生の温床になっていることは意外と知られていません。それでは、どのようにレイアウトすればよいのでしょうか。

レイアウトを考える上で大前提として知っておきたいことは、「犬もトイレの横で寝食をしたくない」ということです。つまり、寝床とトイレは物理的に距離を離し、仕切られているほうが良いということです。そう考えると、約60×90㎝のサークルでは広さが足りないことがお分かりいただけると思います。理想的には、120×120㎝程度の広さを確保し、出入り口からより奥まった位置に寝床を設置し、距離を離して(出きれば間仕切りを入れて)トイレを設置します。次に大切なことは、子犬が寝床を安心できる場所として自己選択するように仕向けることです。寝床にはフカフカのペットベッドや柔らかい毛布を入れたクレートを選び、周囲を目隠ししてあげます。そして、寝床にフードをちりばめて隠し、さらに「トイーツ」などフードを詰めて使える知育玩具を入れ、子犬が自ら中に入って楽しく時間を過ごすようにさせます。ほとんどの場合、あっという間に寝床を気に入り、すやすやと寝てくれるよう になります。そうなれば、子犬は自ずと寝床から離れた場所で排泄をするようになるため、トイレの利用を導きやすくなります。最後に大切なこととして、トイレトレーニングがあります。トイレトレーには、ペットシーツの噛みちぎりなどを防止するメッシュ付きのものを選びます。

そして、初めは少量の尿をペットシーツに染み込ませてトレーに設置しておくと子犬が排泄場所として選びやすくなります。子犬がトイレトレーで排泄した後にフードを与えてよく褒めると、どんどんトイレトレーの利用率は上がっていき、トイレを覚えてくれます。
ただし、子犬ですからある程度はトイレトレーでの排泄に失敗することを想定しておく必要があります。
そのため、サークルの下には防水性のシートを敷いておくことをお勧めします。サークルのレイアウトが適切であれば、子犬は安定した生活をすることができ結果的に多くの問題を予防することができます。間違ってもサークルを“お仕置き部屋”として使わないようにだけは注意してください。

子犬を迎えたときの接し方は?

 子犬を迎える環境には、飼い主さんの接し方も含まれます。ポイントをあげ始めれば切りがなくなるので、今回は子犬を迎えた直後に最も重要なポイントのみに絞って紹介します。最重要ポイントは、「触りすぎないこと」です。子犬はとても可愛いので、ついついずっと抱いたり、撫でまわしたりしたくなってしまいます。また、ちょっとキュンキュン鳴かれると飛んで行って「どうしたの?寂しいの?」といちいち反応したくなってしまいます。気持ちは十分に分かります。しかし、飼い主と離れられず、そのくせ「あれしろ!これしろ!」と吠えたてて、嫌なことがあれば大暴れする犬に育てたくなければ、グッと我慢してください。最優先は、子犬が寝床を気に入って、一日の大半をすやすやと寝て過ごすようにさせることです。健全にエネルギーを消費して、安定した睡眠から心身を安定させる効果のある知育玩具「トイーツ」を使うとより効果的です。ほとんどの場合、そうすることで安定した気質の犬に育っていきます。当面、一緒に遊んであげるのは、食事をして排泄を済ませた後の10~20分間を1日に2~3回程度が目安です。決して寝ている子犬を無理に起こしていじくり回してはいけません。また、子犬は何かにつけてキュンキュン鳴きますが、その鳴き声に反応してはいけません。激しく鳴くようになり、一人で居られない犬になります。声をかけるなら、諦めて鳴かなくなってから軽く声をかけて軽く触ってあげましょう。可愛い盛りの子犬を迎えた飼い主さんにとっては大変かもしれませんが、その後の愛犬との幸せな生活を考えれば、環境づくりにしっかり取り組んでおくことが重要です。また、子犬を迎えた直後こそ将来を見すえて専門家の指導を受けることをお勧めします。