気になるワンちゃんの
歯周病

歯周病になるまでの
流れを知ろう

みなさんは、ワンちゃんの口元をじっくり見たことがありますか?
実はワンちゃんの歯や歯ぐきは非常にデリケートで、人間と同じように歯周病になるんです。

歯周病は突然発症するのではなく、少しずつ進行していきます。

まず最初に起こるのが歯垢の蓄積です。
歯垢は「プラーク」と呼ばれ、歯に付着する「白い粘着性の膜に包まれた菌の塊」です。

ワンちゃんの口内細菌が、ご飯を食べた後の食べかすや唾液のネバネバとくっつくと、6~8時間程度で歯垢が形成されます。

歯垢中の細菌が増殖すると、3~5日で石灰化して歯石になり、炎症を引き起こし歯肉炎になることもあります。

放置すると歯周病になり、歯がぐらつき抜けてしまうこともあるので、治療が必要です。
歯周病治療は、抜歯や歯ぐきの切除などが必要になり、ワンちゃんにとって大きな負担となります。

ワンちゃんが歯周病で苦しまないようにするために
日々のケアをおこない、歯垢や歯石をしっかり取り除きましょう。

ワンちゃんの笑顔を守るため、
今日からデンタルケアを始めてみませんか?

歯周病になると

歯周病は「口の中だけの問題」と思われがちですが、実はそれだけではありません。

  • 歯周病が進行すると、
    口腔内細菌が血液中に入り込みます。

    重症化すると敗血症に陥り
    命に関わることもあります。

  • 慢性的な炎症が続くと
    全身の抵抗力が低下し、他の病気にかかりやすくなります。
    さらに痛みや不快感から食欲がなくなってしまい栄養不足になると、ますます元気がなくなって悪循環に陥ってしまいます。

  • 歯周病による口臭も見逃せません。

    強い口臭は、
    ワンちゃんと飼い主のスキンシップを妨げる原因になることもあります。

でも、心配しないでください。

適切なデンタルケアを続ければ、このようなリスクは減らせます。
ワンちゃんの健康を守るためにも、デンタルケアを始めましょう。

おうちで
歯周病チェック

ワンちゃんの歯の健康、気になりますよね。
実は、簡単にチェックできます。

  • check01
    口臭をチェック。

    健康なワンちゃんの息のニオイはとくに気になりません。
    一方で、強い口臭がする場合は要注意です。
  • check02
    歯ぐきの様子を見てみましょう。

    健康な歯ぐきはピンク色ですが、赤みが強かったり、
    腫れていたりしたら炎症のサインかもしれません。
  • check03
    歯の表面はどうでしょうか。

    茶色や黄色の汚れ(歯石)が付いていないか確認して
    ください。
  • check04
    歯ぐきからの出血も重要なチェックポイントです。

    歯みがき中や遊んでいるときに出血が見られたら、
    歯周病が進行している可能性があります。
  • check05
    食欲の変化にも注目。

    ドッグフードやおやつを与えても食べようとしない場合、
    歯の痛みで食べにくくなっているかもしれません。

お家での歯周病チェック項目

ワンちゃんの歯みがきをしっかりおこなうためには、歯の構造や本数を知っておくことが大切ですので、
一度口のなかを細かくチェックしてみましょう。

  • 口臭がひどい
  • 歯ぐきが赤い/腫れている
  • 歯がぐらつく
  • 歯の表面に茶色や
    黄色の汚れ(歯石)がある
  • よだれがずっとでている
  • 固いものを食べたがらない
  • 口元を触られるのを嫌がる
  • くしゃみを頻繁にする
  • 頭をふる
  • 怒りっぽい

※一見、歯周病が原因とは思えないような症状もあります。

これらのサインが見られたら
できるだけ早く獣医さんに
相談しましょう

ワンちゃんの健康な笑顔のために、
日々のケアとチェックを続けましょう!

歯周病にならないためにできること

ワンちゃんの健康な歯を守るためには、なにを心がけるべきでしょうか。
一番大切なのは、歯周病予防です。

歯周病は進行すると治療が難しくなりますが、
適切なケアで十分に予防できる病気です。
予防するために大切なのは、人間と同じように、
毎日歯みがきをすることです。
ワンちゃんは2~3日で歯垢が歯石に変わってしまうので、
歯みがきをしてケアしていきましょう。

とはいえ、ワンちゃんが歯みがきを嫌がり、
ケアが難しい場合もありますよね。
そんなときは、デンタルケア用のおやつやおもちゃが
強い味方になります。

噛むことで歯の表面をこすり、歯垢を落とす効果があります。
ワンちゃん自身も遊び感覚で楽しめるため、おすすめですよ。

また、定期的な獣医さんによるデンタルチェックも
忘れずにおこないましょう。
プロの目でチェックすると、早い段階で口内疾患を発見し、
早期治療につなげられます。

ワンちゃんとの信頼関係を築きながら、
ストレスなくケアできる環境をつくることで、
⾧期的な予防につながります。

ワンちゃんと一緒にケアを続けていきましょう。

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